東京台東区谷中
最近では近隣の根津・千駄木と一緒に谷根千という総称で知られるようになりましたから、
既に歩いた事あるよって方もいらっしゃるかと思います。
私はこの町で生まれて18年 高校を卒業するまでここで暮らしました。
お寺ばかりの路地が沢山ある下町。
当時はなんてことない普通の下町風景 これといって魅力は感じませんでしたが
実家はメッキ工場を営んでいて古い物に溢れていましたから
今の古物好きはそんな幼少時代の影響があるのかな~なんて思ったりもしています。
そんな実家も今は無く 両親は田舎暮らしをと
谷中の町を後にして、もう6年です、
当たり前のように帰っていた場所がなくなり 谷中への思いはちょっと大きくなって、
時間を作っては訪れています。
今回 カメラマン真さん 久美子さんと共に谷中散策をしてきました、
とは言っても 私の思い出散歩に付き合って頂いたようなものでしたけれど、
観光名所的に賑わうのはあんまり・・・ではありますけれど、
本当に素敵な場所ですから
宜しかったら一度歩いてみて下さい。
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谷中の入り口駅の一つ根津
今回の散歩はここからスタートです。
まずは 高校時代 3年間 アルバイトをしていたパン屋さん。
当時はカフェスタイルは無く
町のパン屋さんといった感じでした。
はじめて働いて 賃金を頂く
私が最初に学ばせて頂いた場所です。
パン・ドゥ・ミー
この日は当時小学生だったお嬢様とも再会
そして奥様、ご主人様とも久しぶりにお話しが出来ました。
言問い通りを上がって根津から谷中に入ってすぐに
玉林寺というお寺がございます。
その脇の鰻屋さんの壁には見事な琉球朝顔
月に一度通う 華道教室の道すがら
こちらを眺めるのが毎回の楽しみ。
玉林寺を抜けて進むと
見えてきます、ヒマラヤスギ
すっかりこの辺の名物になっているようですね、
保存等いろいろ問題があるようですが、
残してほしいですね。
こちら パン屋さん みかど
子供の頃 お菓子を買いに走りました。
日本画家 アラン・ウエストさんのアトリエ
屏風絵の素晴らしさ、息をのむ作品です。
寄られてみて下さい。
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瑞輪寺
四方どこを見てもお寺です、子供の頃
夏にはここにヤグラが出て盆踊りが開催されました。
今はもうされていないそうです、、
私たちが子供の頃は町会イベント沢山ありましたが、
そういったものがどんどん減ってしまう事
とても残念ですね、
左脇には日本美術院があります。
あの、横山大観もここを歩いた事でしょう。
ザクロの木
この木に登っては 遊んだり、ザクロを採ったり、
寺町にはザクロやビワの木が多くありました。
いつの間にか見なくなりましたが、
思い出の木 少し残っていました^^
谷中一丁目を過ぎて 上野桜木方面
ちょっとお茶をと思いましたら こんな珍しい場所はいかがでしょうか、
愛玉子 オーギョウチ
台湾原産の植物の種子
中学時代の同級生のご実家だったりしますので
この日も店主さんとその話題で盛り上がりました。
この界隈 オシャレなお店も増えましたが昭和を楽しみにこちらにも是非。
谷中霊園
春には満開の桜で賑わうここも谷中を代表する名所ですね、
鳩山一郎・横山大観・渋沢栄一など 有名な方も眠られています。
かつて ここに五重塔がありました
幸田露伴の小説『五重塔』のモデルになった塔でしたが
1957年(昭和32年)7月6日 放火によってその姿は残っていません。
公園奥の大イチョウは昔のまま残っています。
谷中霊園を抜けて谷中銀座方面へ
夕焼けだんだんを降りて
下町の商店街
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岡倉天心記念公園
大名時計博物館
谷中銀座から谷中小学校を抜けて
谷中2丁目に向かって
昔 銀杏を拾って 遊んだ場所
当時はなんとなく中には入れず最近になって寄らせていただきました。
ちょっと異空間が広がっています。
今回お昼時間は 薬膳カレーじねんじょ さんを選びました。
しんさん、久美子さんに何処に連れて行ってあげようかな~~と
いくつか悩んだんですけれど、和裁士修業時代
お休みの日 自宅に帰る時 日暮里の駅を降りて一人でここに寄る。
修業中はお給料というよりお小遣い程度でしたけれど
自分で手にしたお金で外食をする、
ちょっと大人になった気分を味わったものでした。
谷中のお話し 本当はもっともっと あるのですけれど、
今回はこの辺で、、、。
お付き合いどうもありがとう。
(文:yoshii,写真:しん)