秋は何色、何の色?
yoshii
いつの間にか 雲が高くなって
秋の気配を感じるようになりましたね、
一年の中で 一番大好きな季節
でも同時に一番忙しなく、急ぎ足で過ぎてしまう七五三シーズンスタートでもあります。
藤代のお庭 には
まだ夏に茂った雑草が残っていますが
秋草も増えだして 涼しくなる準備に入りました。
数年前から何処からともなく やってきたのか、ススキが茂るようになって
これからの撮影に一役 かって下さいます。
こういったススキや秋草の薄茶や黄色をベースにした
和色名で言う所の芥子色や刈安色 鬱金色 (うこんいろ) 朽葉色
そして秋色と言ったら
紅葉の、赤をイメージする事も多いですね、
赤色にも沢山のお色がありますが、その一つに緋色(ひいろ)
あけ、とも言います、
やや黄色味のある鮮やかな赤色の事。
多年草の茜の根を染料としたお色ですが、よく言う茜色と言ったら この緋色よりも暗い赤色をさします。
茜色と言えば、私の昔話ですが、二十歳になる少し前、
はじめて 叔母に連れて行ってもらった根津にある スナック モレイラ。
そこで ブラットオレンジにジンベースでオリジナルのカクテルを作って頂きました
名前は、?と聞くと「茜色の、」と言うマスター。
以後 そこに一人で通っては「茜色の、」と注文をして 恋話しや仕事の悩みを聞いて頂きました
茜色の、、、私にはこの色が大人の入り口だったように思えて
今だに この色を口にすると 甘酸っぱさのような当時の感情を思い出したりします。
茜の根 クチナシの実
それから もう一つ クチナシ
藤代のお庭にも沢山咲きますが 子供の頃 実家の庭にもありました、
青虫が沢山つくのが嫌でしたが あの甘い香りがしだすと季節の変わり目を感じたものでした、
父がよく クチナシの花の歌をテープでかけていましたから、
印象深い お花の一つでもありました。
このクチナシ 以外にも染料としては 朱ではなくて 赤みがかった濃い黄色なのですよね、
お正月の栗きんとんのお色ですね。
茜の根 煮汁は綺麗な茜色ですが染色をする時は 何をプラスするかで発色が変わってきます。
昔の方はこう言った季節の色を衣服に取り入れて お洒落を楽しんでいました、
'襲色目'と言う平安時代 装束の伝統配色があります。
なんとも美しい比喩表現が並んでいます、
和色の多さ そして趣のある楽しみ方
参考になるので ちらっとでも 機会がありましたらご覧になってみて下さい。
豪徳寺スタジオのお庭では ミョウガが収穫出来ます
秋の色のお話をなんて思って書いてみましたが、
懐かしい秋の写真を思い出しました。
娘との思い出写真。
写真・猫物語
とりあえず 沢山沢山 歩いてみたら
きっとそこらじゅうで感じるでしょう、秋の色。
私は 芥子色のシャツを新調しようかと思っています。
今年も秋色にプラスして、様々なお色の着物を纏うお子様達にお会いする準備です。