春の遠足は大山へ
(文・しん 写真・三好祐司&しん)
座間スタジオへいらしたことのある方は、西方に望む大山の姿をご覧になられたかと思います。
昨年のマガジンで取り上げた座間の古墳群よりさらに向こう、スタジオからですと車で走ること約1時間で大山に到着します。
普段、撮影が終わって夕焼けを眺めたり、新アトリエへの移動の際にも目にしているのですが、なかなかいく機会がない!
ということで、新春の遠足は「大山参り」に決まりました。
大山といえば、豆腐、猪鍋や鹿鍋、こま、紅葉といったイメージが浮かぶくらいだったのですが・・・いざ出発!w
この日は、1月とは言え最高気温で19℃近くを記録するほどの日で、絶好の遠足日和となりました。
(2016年夏 藤代工房近くの高台から)
大山ってどんな山?
大山・阿夫利神社は雨乞いの神とされ、かつては農民の信仰を集めていました。
江戸中期頃より庶民の間で大山参りが盛んとなり、各地に大山道や大山道標が開かれていき、麓には宿坊が増えていきました。
当時の人口、約100万人のうち20万人もの方が年間に(!?)訪れるくらいに賑わっていたようです。
現在のように交通機関が発達しているわけではないのですから、皆さん徒歩でいらしたのですね。
(新宿都庁から大山ケーブルカー下の駐車場までおよそ60kmあります)
(大山阿夫利神社)
(大山寺)
こま参道を上りながら腹ごしらえ
まずはお腹が空いたままではいけないということで、駐車場から階段を登ること数分の場所にある
「山の宿 ねぎし」さんで腹ごしらえ。
ケーブルカーへ続くメインストリートから、さらに少し高台に構えてあって、
宿への階段を登り切ると、どっしりとした門構えでお出迎え。
和風の庭園には藤棚と鯉が泳ぐ池があって、藤の季節には風情がありそうですね。
(こま参道の風景)
(ねぎしさん 少し高台に位置しています。)
(旅館 ねぎしさん)
(鹿鍋)
(猪鍋)
(豆腐懐石)
こちらの宿では、予約なしでお豆腐料理、猪鍋・鹿鍋が頂けるとのことで、さっそく3品を注文しました。
(ランチの後の記念撮影!!)
胡麻豆腐や茶碗蒸し、豆腐ゼリー寄せなど、豆腐を使った小皿料理が楽しめる、お豆腐懐石。猪鍋と鹿鍋は味噌仕立てで臭みを感じることなく、いただけました。
鹿よりも猪の方が歯ごたえがあって、噛み応え十分ですw こちらにも胡麻豆腐や冷奴などがついた定食となります。
ランチタイムより少し早めに店内に入ったのですが、食事が終わる頃にはたくさんのお客様が来店されて、とても賑わっていましたよ!
さて、腹ごしらえが終わって、引き続きケーブルカー乗り場まで急峻や階段を上っていきます。
駐車場から乗り場まで徒歩で約15分かかりますが、左右にはお土産やさんが軒を連ねています。
(登りの階段が続きます)
ケーブルカー乗り場のすぐ下にある滝のそばで、まずは最初の祈願を。
山頂まで安全に登山できますように!
(今回は山頂まではいきませんが・・・・w)
阿夫利神社へ
2015年10月にリニューアルしたケーブルカーに乗って、一路、阿夫利神社を目指します。
あっという間もなく、眼下に相模平野が一望できました。
近くは湘南平、少し遠くには江ノ島。そしてその先に見えるのは、三浦半島。
本当に良い眺めだなぁと思っていると、終点の阿夫利神社に到着です。
(ケーブルカー乗り場にて。新鮮な緑が目を引きます)
(出発してからしばらくすると、湘南平野の眺めが一望できます)
(こちらは湘南平や大島方面)
いよいよ、この階段を上りきると大山阿夫利神社があります!
改めて階段を上ったところから相模平野を眺めていました。
天気が良いこともあって、石版に刻まれている通りに眺められたのではないでしょうか?
大島もしっかりと見えましたね。
こうしてみると、手を伸ばせばすく届きそうなくらいの距離に、スポットが散らばっていているのだと感じます。
(中央右手に江の島。遠くは三浦半島まで手が届きそうです)
おや?
こんなに天気が良い日なのにも関わらず、ほんのちょっとでしたが小雨が降ってきました。
阿夫利(あめふり)と言われるだけあって、雨に縁のある神社なのだなぁとつくづく。
ようやく阿夫利神社に到着です。
本殿でお参りをした後で、右脇にある細道を入って地下巡拝道へ行くことができます。
中には大山の名水が湧いています。
こちらでも各所でお参りができます。
阿夫利神社の脇に浅間社があります。
阿夫利神社と神縁の深い富士山の祭神である木花咲耶姫、
そしてその姉神にあたる磐長姫をお祀りしているお社だそうです。
木花咲耶姫は木の花のような繁栄を顕す美の女神、
盤長姫は磐の様に強い生命力を表す長生の女神として信仰されているのだとか。
一通りお参りが済んだ後は、近所の茶屋で一休み。
おいしいお汁粉をいただきました。
大山寺へ立ち寄り
帰路はケーブルカーを途中下車してと大山寺へ立ち寄ります。
天平勝宝7年(755年)、奈良東大寺の別当良弁僧正が開基し、聖武天皇の勅願寺となりました。
真言宗大覚寺派に属し、京都大覚寺の別院でもあるそうです。
なんと、関東三大不動のひとつに数えられています。
文永年間(1264~1274年)願行上人によって鋳造された本尊鉄鋳不動明王および二童子像は国の重要文化財に指定されています。
かわらけ投げで厄除け
せっかくなので、かわらけ投げで厄除けします。
・投げて厄を落とし
・砕いて厄を払い
・通して願いが叶います。
だ、そうです。
(2枚)を購入して、がけ下に向けて投げると、厄除けに効くだけでなく、
がけ下にある直径2.5mの福輪の中をくぐれば幸運をもたらすとされています。
さて、結果はいかに?w
大山の年間行事
大山は年間を通じて、様々な行事が行われています。
これから、春のお出掛けシーズン(桜も有名です!!)に向けて、大山へ行ってみてはいかがでしょう?
・1月
元日・初詣
・2月
節分祭
五壇護摩
・3月
とうふまつり
・4月
桜
・5月
新緑
酒まつり
・7月
夏山開き
・8月
阿夫利神社秋季例大祭
大山神事能
・10月
火祭薪能
・11月
菊まつり
紅葉ライトアップ!!
・12月
星まつり
除夜の鐘
(短い時間でしたが、とても楽しめた大山参詣でした!)